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  エースの姿を。
 
 北海道日本ハムファイターズが、パリーグのプレーオフに進出します。西武ライオンズ、福岡
ソフトバンクホークスとの稀に見る大混戦の三つ巴。最高に面白いシーズンです。
 リーグ戦(136試合)を戦ったあと、3位以上がプレーオフに出場し、日本シリーズ出場権を争
うというプレーオフ制度をパリーグが実施し始めてから今年で3年目。2年連続で、リーグ戦1位
のチームが日本シリーズ出場を逃すという結果になっています。それを踏まえた規定改正によ
り、今シーズンから1位通過したチームに与えられるアドバンテージが大きくなっています。
 
 25年ぶりのリーグ優勝(すなわち1位通過)を目指すファイターズですが、残念なことにチー
ムのエース投手がプレーオフに出場しないことが決定してしまいました。
 一戦必勝態勢モードに入っているさなか、先週の土曜・日曜は千葉ロッテマリーンズに2連敗
を喫しました。日曜の先発ピッチャーは、12年目のエース・金村 暁 投手でした。絶好調ではな
いなか苦しみながら、なんとか4回までを1失点に抑え、ファイターズ3点リードで迎えた5回の
マウンドで問題の“事件”が起こります。
 2アウト満塁というピンチで、ヒルマン監督は投手交代を決断し、勝ち投手の権利を得るまであ
と1アウトというエースをマウンドから降ろします。後続の中継ぎ投手が失点して、チームは逆転
負けという結果になってしまいました。その采配に対して不満を抱いた金村投手が、監督を痛烈
に批判する発言をしたことが大々的に報道されました。報道によると「信用がないってことでしょ
う。絶対に許さない。外国人監督だから、個人の記録なんてどうでもいいんでしょう。顔も見たく
ない。」という内容でした。
 個人記録としても、金村投手にとってこの試合の勝利投手になることは非常に大きく、5年連
続の2ケタ勝利を達成するためのラストチャンスでした。リーグ制覇に向けてのデッドヒートで1
試合も落とせない状況下、監督が下した「試合に勝つための決断」に対して、3点のリードは守
れただろうと考えた金村投手の心の中の不満が、興奮状態のなか爆発してしまったのでしょう。
 数字を尊重する野球界において、節目となる記録にこだわるのはプロとして当然だと思います
し、何よりも自分を信じて投げさせて欲しい場面で交代を告げられたことが悔しかったのだと察
します。今シーズンのファイターズの強さは、リリーフ投手たちによって支えられてきたことも事
実ですし、ヒルマン監督の采配が正しかったかどうかは誰にもわかりません。
 一丸となって1位を狙うムードを壊した罪を重く見たチーム側は、金村投手に対し200万円の
罰金と、プレーオフの出場停止という処分を下しました。日本シリーズ出場権獲得に歓喜の輪
ができても、そこにエース金村はいないことになります。
 
 僕はTBSに入社した2001年から、当時まだ東京ドームが本拠地だったファイターズの取材
によく出かけました。子供のころからあまり強くないチームという印象を持っていましたし、観客
も集まらず、さほど魅力を感じることはありませんでした。しかし何度も足を運ぶうちに、他のチ
ームからは感じない「暖かさ」や少年のような無邪気さで野球を楽しむ雰囲気が心地よくなり、
すすんで試合を見に行くようになりました。
 2002年、チームの北海道移転というニュースが突如湧き出しました。その話は選手たちも聞
かされていなかったため混乱をまねき、随分な騒動にもなりました。翌年から、現在のホームで
ある札幌ドームでの試合を多く行い、移転と地域定着の準備を始めていったのですが、もともと
プロ野球チームのない北の大地のお客さんが、巨人以外のチームに興味を持ってもらうことは
簡単ではありませんでした。そのころ僕もよく札幌へ取材に出かけましたが、ファンの少なさと
根付いていない野球を楽しむ文化が根付いていない様子に少々ガッカリしていました。急に決
まった北海道移転、一番不安だったのは間違いなく選手の皆さんだったと思います。
 その時期あたりからでしょうか、「勝たなきゃいけない。強くなきゃいけない。」という思いがファ
イターズのなかで徐々に大きくなっていくのを感じました。
 弱い球団のまま北海道に行きたくないと・・・。

 地方の球場へ行くと、試合を見ているお客さんの反応が独特なのに気づきます。年に数回し
かプロ野球を観る機会がない地方の人は、試合が始まるとまずピッチャー(誰が投げても)の球
が速いことに「おーっ!」とどよめきます。そして、たとえキャッチャーフライでも球が高く上空に
向かって上がれば「おーっ!」と驚きます。札幌でファイターズを迎えた人々も、当初はそんな
反応をしていたことを覚えています。
 2004年、ファイターズにとっての札幌元年、メジャー帰りの新庄剛志選手の入団も手伝っ
て、札幌ドームは賑わいを見せ始めます。もう『どよめく』声も聞こえなくなりました。勝つたびに
集まってくるファンに選手は奮起し、チームは3位に躍進、制度が導入されたばかりプレーオフ
出場権を手にします。地元ファンと共にワクワク感を共有したファイターズは、早々と集客力の
ある魅力的な球団に変身したのです。
 もちろん球団を代表する顔ともいえる新庄選手や小笠原道大選手は人気を集め、東京ドーム
本拠時代から僕が「いい選手だなぁ」と思っていたけどあまり一般的には知られていなかった選
手(木元邦之選手、森本稀哲選手などなど)は、札幌でヒーローになりました。
 そんなファイターズが、いよいよ四半世紀ぶりにパリーグを制覇しようかというときがやってき
ています。札幌ドームがファンで膨れ上がる日々。純粋に野球を楽しもう、ファンを楽しませよう
というファイターズが地元に浸透した本当の意味での地域密着。他球団から移籍してきた選手
が気持ちよく活躍できる環境もできあがっています。ここまで3年間、チームを盛り上げ続けてく
れた新庄選手のラストイヤー。ファイターズから強いものを感じます。
 
 最高に盛り上がろうかという時に、エース金村投手の監督批判というトラブルが起きてしまい、
ガクンときた人もいるかと思います。“事件”の翌日、金村投手は自身のブログで関係者やファ
ンに対して謝罪しています。それでもエースを批判する声は後を絶ちません。不特定多数のほ
んとうに卑劣な言葉を浴びせられている状態です。
 金村投手を初めて見たのは2001年の東京ドームでした。長身で細身の典型的なピッチャー
体型がかっこいい感じで、なによりもコントロールの良いピッチングに感動しました。速球でグイ
グイ押すタイプではなく、変化球を交えた低目への投球にスマートさを感じました。
 僕もボールを投げる者の端くれとして、細かいコントロールを保つことの難しさを知っているつ
もりですから、あの投球には惹かれます。そして、コントロールの良い投手は、締まったゲーム
を演出することができます。ですから、金村投手が投げる日は、取材の仕事がいっそう楽しくな
りました。
 野球が好きならば、選手のプレーから楽しみや感動をもらっているのなら、貴重な技術を身に
つけた野球選手が、活躍の場を与えられることを望むでしょう。だから本当の野球ファンはきっ
と、金村投手のピッチングを観たいと思っています。たった一度の出来事で、素晴らしい能力を
封じてしまうことはもったいなさすぎます。
 プレーオフの舞台で金村投手がマウンドに立つことは禁じられてしまいましたが、ファイターズ
が日本シリーズに進出できたなら、日本一の歓喜の輪には金村投手の姿があってほしいと願
っています。間違いなく功績のある選手なのですから。
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by h_arima3 | 2006-09-26 18:15 | Football総合
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