先日、阿久 悠さんを偲ぶ会が行われていましたね。
いまから6年前、阿久さんとお会いする機会に恵まれました。
TBS(東京放送)の新人研修に足を運んで下さり、講話を頂戴したのです。
思い返すと、ちょうど阿久さんの闘病生活が始まるころだったかもしれません。
国民の誰もが慣れ親しんできた詞を創造した偉大な影が近づき、少し委縮して待つ若僧を
相手に、阿久さんは終始に至って笑顔でやさしくお話をしてくださいました。
「君たちは、まだまだこれから大いに息吹くわけだ。その微塵の手助けになれるようなことを、
お伝えできれば嬉しく思う。」 とくに瞳の柔らかさは印象的でした。
驚いたのは、阿久さんの大きめの手帳。
ボールペンの黒文字が、これでもかと隙間なく敷き詰められていました。
「晴れ、東京16時すぎに夕立ち」 「巨人、中日とのゲーム差12」
「初任給平均、2000円ほど上がる」 「踏切事故、19歳女学生亡くなる」
といった具合にあらゆる出来事が、所狭しと書き記されていました。
「詩人や作詞家なんてのはボーっと自由勝手に生きてて、思いたったときに作品を手掛てりゃ
OKなんて思ってたでしょう。・・・・そうじゃないんです。人間は忘れてゆく生きもの。それでも
いいんだけど、でも絶対に忘れない事も存在するでしょう。記憶は絶えず一瞬一瞬に積み重
なっていく。一生忘れない一瞬というものを、どれだけ多く持っているかが大切なんですよ。
これは、その卵です。」 阿久さんは手帳を片手におっしゃいました。
さぁ、開幕2戦目です。 ◆
X リーグ2007 第2節◆
アサヒビール シルバースター vs オール三菱ライオンズ
9月16日(日) 15時00分~ @川崎球場
チーム力を発揮して、勝利できるよう努めます。ご声援を宜しくお願い致します!